兜町の当たり屋として名を馳せる 北浜流一郎先生の株式コラム
第 59 回 2009年07月30日下げそうで下げない東京市場。素直に上昇波動に乗ろう。
下げそうで下げない東京市場。素直に上昇波動に乗ろう。
上がりそうで上らない相場には困ってしまうが、いまは逆です。下がりそうで、下りません。日経平均が9連騰したりすると、高値警戒感を強めるのは当然です。そして数日の調整を予想します。
ところがいまは、前述したように、下がりそうで下らないのです。私はこのところ寄付き前に「今日は30円ほど下げるだろう」と予想するのですが、ザラ場は下げるものの、引けにかけては戻ってしまいます。下げても7月28日のように1.40円だったりします。
要するになかなか下らないのです。原油先物価格が下げても下げないようになっていて、やや困惑しています。
もちろん私は下落を待ち望んでいるわけではありません。持論は、
(1)東京市場は回復第2ステージに入っている。
(2)日経平均株価はこれから12000円~13000円の奪還に向かう。
こうなのですから、現在のような続伸相場は大歓迎です。しかし短期に上がり過ぎた場合、反動が恐いために時々ブレーキがかかって欲しいのです。
ところが日経平均は年初来高値に進んでいます。なぜなのか。米国市場が堅調なことに加え、市場は政権交代に期待しているようなのです。
それが明確になることがありました。30日の相場です。米国市場はNY、NASDAQともに下げ、原油先物価格も下落し、東京市場も軟調な展開を続けていたのに、午後2時過ぎになって急反発、51.97円高となりました。
午後2時前後に何があったのか。野党3党が消費税の引き上げを4年間凍結することで合意したとの報道があったのです。消費税の引き上げ凍結で当選したのは、小泉元首相でした。同首相は頭の巡りがよくて、「消費税は私が首相である限り上げない」と公約して選挙に大勝利しました。
民主党など野党3党は、今度は同じ手を使っているのです。そこに市場は政権交代の可能性を見ている。私には30日の上昇はそんなふうに見えました。
好材料への反応ぶりも敏感になっています。ホンダが2010年3月期の業績予想を増額修正したとたん、同業他社の日産、富士重工、マツダ、トヨタ自動車、さらには部品メーカー株などにも一斉に買いが入りました。自動車需要は必ず回復する。これも私の持論の一つですが、ようやくホンダの収益にそれがあらわれはじめたのです。
米国市場を見ると、すでにインテル、ボーイング、キャタピラー、J&J、メルクなどの収益好転が確認されています。いわゆる大企業製造業の収益が最悪期を脱しつつあるのが明らかであり、米国市場だけでなく、東京市場も今後はますますそれを強く意識した動きになるといえます。
その結果は、下げそうで下げない展開が続くと見てよく、8月相場入りでもあり、ここで心も新たに改めてチャートのチェックに力を入れたいものです。
で、注目銘柄ですが、まずは日本車輌製造(7102 東1 1000株)です。私は先週、講演会のために熊本に行きましたが、博多まで新幹線のN700系に乗りました。同列車に乗るたびに思うのですが、長時間乗るのにすぐれた安定性があると思うのです。
今秋には米国の運輸長官が新幹線の視察に来日します。それを考えると日本車輌製造株はなお上昇余力十分と見ています。
トヨタ自動車直系の自動車部品メーカー豊田合成(7282 東1 100株)も高値圏ながら足踏み場面のここは拾っておきたいところです。
この会社は自動車用ゴム製品に強いのですが、同時に自動車用照明器具でも先行しています。ということは、そうです。LED(発光ダイオード)関連株であり、市場テーマに乗る銘柄ということになります。
最後に新光電気工業(6967 東1 100株)を。半導体用リードフレームに強く、インテルとの関係緊密な点に注目です。前述したようにインテルの業績は順調に回復中です。新光電気工業はその恩恵をフルに受けると見てよく、株価はさらなる高値が見込めます。














