わかりやすい経済や株式の解説 杉村富生先生の株式コラム
第 94 回 2008年08月18日 秋風の吹くころには・・・・!
最 新秋風の吹くころには・・・・!
“夏枯れ”相場が続いている。内外のイベントが重なっていることもあり、市場参加者が極端に少ない。筆者は地方講演がメーンのビジネスである。7月の17回に続き、8月は12回、9月は15回の講演を行なう。大半が地方都市である。例年、この季節はわれわれの仕事も“夏枯れ”状態なのだが、今年は違う。
やはり、投資家の皆さんも迷っておられるのだろう。講演会場はどこも超満員となる。相場の性格、水準、方向によって質問内容が変わるのは当然だが、最近は「やられ株券」の措置はさておき、「日本の将来はどうなるでのでしょうか」と。こんな質問も多い。政治家に聞かせたい言葉ではないか。
もちろん、為替の先行きは?世界経済の今後について、外国人はどう動くのか、サブプライムローン・ショックの行く末は?などとマクロ面の鋭い質問も飛ぶ。個別銘柄の質問もある。
たとえば、URBANはなぜ、倒産したのか。これは正直つらい。過去に、何度か、「買い」を勧めた銘柄である。スルガコーポレーション、ゼファーに続く不動産会社の倒産であり、コンプライアンス問題、信用収縮の厳しさ、会計基準の変更に伴う棚卸資産の評価損など業界が抱えるリスクを改めてクローズアップさせている。
それに、6月にBNPパリバを割当先にCB300億円を発行したが、実際にURBANが受け取った資金は90億円にすぎなかったという。BNPパリバとの間に「スワップ取引契約」があったため、といわれている。しかし、これは情報開示に問題あり、といえる。結果的に、“見せかけ増資”、との見方もできるし、外資の7月以降の大量売りはインサイダー取引の“疑い”があろう。
さて、全般相場については「秋風が吹くころには・・・・」と主張してきたが、ようやく買い気が戻りつつあるように感じられる。企業の海外利益(受け取り配当金)を非課税にする、との経済産業省の方針は評価できる。
このメリットを受けるのはコマツ(6301 東1 100株)、三菱商事(8058 東1 100株)、伊藤忠商事(8001 東1 1000株)などのグローバル企業だろう。資金の国内還流は日本経済にもプラスになる。
ブリヂストン(5108 東1 100株)、栗田工業(6370 東1 100株)なども反発している。実力株が急落した場面は買いになる。古来、反騰相場の主役は“王道銘柄”という。ただ、日経平均株価の上値は限定される。従って、いかに安いところを拾えるか、これが“勝利”のカギを握っている。日本M&Aセンター(2127 東1 1株)の38万円がらみ、船井財産コンサルタンツ(8929 マザーズ 1株)の6万2800〜6万5800円は買える。売り方の主軸は貸し株である。